役割
加賀友禅の役割
凛屋(りんや)は加賀友禅の役割が、「生活に潤いをもたらす」こと、だと考えます。
きものとしての加賀友禅は勿論のこと、内装や生地としての加賀友禅も使う人、見る人に歓喜や安らぎや情趣を感じさせてくれます。
日本人の生活様式が大きく変わっても、日本人が工夫を重ねて編み出した生活の知恵は今尚、私たちが日常に味わう一服の清涼剤となっています。
夏の葦簀(よしず)や秋のお月見、雪の露天風呂や桜の園遊…
同じように、日本人の琴線にそっとふれる、加賀友禅。
四季や鳥や花や伝統文化に思いを寄せ、加賀友禅を手にする時、心の中がほんのり温かくなる気持ち。
花嫁のれんがふわりと風に揺れる情景やあたりの静けさは日常生活を優しく、そして穏やかに包み込んでくれます。
ゆっくりと丹念に作られた加賀友禅の一生は、やはりゆっくりとした時間を紡いでゆくのではないでしょうか。
(写真:東京・千駄木 旧安田楠雄邸)